エーテルレンズ大サーカスの、一千枚のレンズと三千枚の鏡を使った出しものは、万華鏡のような美しさだと評判です。団長が機械を操ると、手のひらにのるゾウが天幕を飲み込むほどに大きくなり、女奇術師の手もとからは花とカードとハトが舞い、双子は百対の双子となって二百の炎を噴き、百面相の少年は客席に現れては消え、わたしとよもぎの空中ブランコは、星の間を行き来するほどに大きく揺れるのでした。